【フィット感】
【デザイン】
【音質】
【操作性】
【バッテリー】
【NC性能】
【総合評価】
LIFE A2 NCはAnkerから発売された1万円を切る価格帯(定価9900円)ながらノイズキャンセリング機能を搭載した完全ワイヤレスイヤホンです。
それまでノイズキャンセリングイヤホンの有名どころだと、AppleのAirPods Proや、SonyのWF-1000XM3などがありますが、価格は2~3万と高価でした。
LIFE A2 NCは価格を抑えながらも、連続再生時間35時間や、防水規格IPX5にも対応していて、完全ワイヤレスイヤホンに欲しいスペックはしっかりカバーされており、まさにノイズキャンセリングイヤホンの入門機にピッタリと言えます。
今回はこのLIFE A2 NCについて使用感をレビューしていきます。
スペック
製品名 | LIFE A2 NC |
連続再生時間 | ・通常モード イヤホン単体:7時間、最大:35時間(ケース充電) ・ノイズキャンセリングモード イヤホン単体:6時間、最大:30時間(ケース充電) ・外音取り込みモード イヤホン単体:6時間、最大:30時間(ケース充電) |
充電方式 | USB Type-C |
防水規格 | IPX5(イヤホン本体のみ) |
接続方式 | 無線(Bluethooth5.0) |
対応コーデック | SBC、AAC |
ノイズキャンセリング機能 | 有り |
重量 | イヤホン単体:7g、ケース込み:67g |

ノイズキャンセリング機能を押し出したパッケージ。

同梱品は充電ケース、イヤーウイング3種類(S・M・L)とイヤーチップ5種類(XS・S・M・L・XL)、充電用のUSBケーブル(Type-C to A)です。

重さはイヤホン単体で7g(公称値:7g)です。

ケース込みで68g(公称値:67g)です。
特徴
デザインとフィット感

標準的なデザインですが、イヤーウイングが付いているせいか大きく感じます。ノイズキャンセリング機能が付いていると考えるとコンパクトだと思います。

本体はマットブラックでロゴ周りはグレーです。ロゴ自体は鏡面ですが全体的に落ち着いた色合いになっています。

集音部は本体先端に備わっています。
LIFE A2 NCにはイヤーウイングが付いてフィット感が良いです。

イヤーチップも5種類付属しているので自分の耳に合ったサイズを選ぶことができます。
※イヤーチップ、イヤーウイングのMサイズはイヤホンに装着された状態でパッキングされています。

実際に装着した時の写真です。イヤーウイングが耳のくぼみに収まって安定感が増しています。

本体は特別スリムではないので、それなりに出っ張ります。正面から見るとイヤホンを装着しているのがハッキリ分かります。


充電器はまあまあ大きめ(幅75mm、奥行55mm)ですが、厚みが25mmと薄型なので写真よりは大きさを感じません。

質感はプラスチック感が強くロゴも印刷なので全体的にちょっと安っぽさを感じます。

蓋はスライド式ではないので両手を使わないと開けられません。充電端子はケース上部にありますが、実際に使っていてケースに戻しにくいと感じました。

イヤホンを耳から外すと写真のように本体を摘まみますが、充電端子は下側を向いています。


つまりイヤホンを外してケースに戻す時に一度イヤホンを持ち直す必要があり、これが結構ストレスが溜まります。
音質
音質は全体的に少し曇りがちな印象。ちょっと低音が強めに出るので余計にそう感じてしまうのかもしれません。とはいえ、決して悪い音質ではなく外で聞くには問題ないレベルです。
LIFE A2 NCはSBCとAACのコーデックに対応しています。AptXには非対応なのでAndroidユーザーは注意が必要です。もっとも、Android8.0以降であればAACに対応しているのでそこまで気にしなくても良いかもしれません。
音声データの圧縮形式。コーデックにより音質や遅延性能に差がある。
コーデック | 音質 | 遅延 | 特徴 |
SBC | 普通 | 大きい | 全てのBluetooth機器に対応 |
AAC | 良い | 少ない | SBCより高音質、低遅延 主にiOS(iPhone)で採用されている |
Aptx | 良い | 少ない | AACよりさらに高音質、低遅延 主にAndroidで採用されている |

LIFE A2 NCはアプリ「Soundcore」に対応しています。
イコライザーで音域や本体操作の設定をカスタマイズできるアプリ

イコライザーは22種類のプリセットが用意されています。さらに自分で好みにカスタマイズすることもできますが、よほどの拘りが無ければプリセットで満足できると思います。なお、HearIDには非対応です。
各周波数の強さを変更し、好みの音を作る機能
自分の耳とって聞き取り易い周波数帯を判定し、自分に最適化した設定をしてくれる機能
遅延についてはローカル動画であればほぼ感じることはありません。YouTubeなどのネットストリーミングでは再生する動画によっては僅かに遅延を感じる時がありますが、集中して喋っている人物の口元を見ていないと気にならないレベルです。
ノイズキャンセリング性能
ノイズキャンセリングは『交通機関』、『屋内』、『屋外』の3つのモードが選べます。

交通機関モードは、車や電車内で走行音をかなりカットしてくれました。屋外で使用すると普通に車の走行音は聞こえます。また、風の周波数を変に処理するようで風切り音がうるさいので、屋外での使用にはあまり適していません。

屋内モードは主に人の声をカットしてくれます。会社で使用しましたが予想以上に周囲の会話が聞こえなくなりました。仕事に集中したい時に使えそうです。こちらも屋外で使用すると風切り音は発生します。

屋外モードは外の雑音をカットするはずですが、他2モードと比べると効果が薄い印象です。自動車の走行音、信号機や他人の会話も多少小さくなっていますが聞こえます。安全性に配慮して敢えて聞こえる設定にしているのかもしれません。
風切り音は発生しないので、やはり外で使うようにチューニングされているようです。


外音取り込み機能をONにすると、周囲音が聞こえやすくなります。音声フォーカスを選択すると会話をよりはっきりと聞こえるようにしてくれます。
操作性
再生/停止 | 右2回タップ(デフォルト) |
曲送り | 左2回タップ(デフォルト) |
曲戻り | 設定なし(カスタム可) |
音声アシスト | 設定なし(カスタム可) |
受話 | 着信中に右か左を2回タップ(デフォルト) |
終話/着信拒否 | 着信中に右か左を2秒タッチ(デフォルト) |
外音取り込みモード | 設定なし(カスタム可) |
ノイズキャンセリングモード | 右か左を2秒タッチ(デフォルト) |
電源ON | 設定なし |
電源OFF | 設定なし |


LIFE A2 NCの操作性は操作はタッチ式です。ダブルタップのL、Rと2秒長押しL、Rの4パターンのタッチ操作に機能を割り当てることができます。
バッテリー
LIFE A2 NCのバッテリーは以下の通りです。
通常使用 | イヤホン単体:7時間 最大:35時間(ケース充電込み) |
ノイズキャンセリングモード 外音取り込みモード | イヤホン単体:6時間 最大:30時間(ケース充電込み) |
Anker製品の中では平均的ですが、完全ワイヤレスイヤホン全体からみたら優秀な方でしょう。最大で30時間もてば普段使いであれば充電頻度が多くて煩雑になるということはありません。

充電端子はUSB Type-Cです。非接触充電には対応していませんが、急速充電には対応していて10分の充電で1時間30分の使用が可能です。
まとめ

LIFE A2 NCのノイズキャンセリング機能は予想以上に効果がありました。特に(電)車内や屋内モードは効果が高く音楽を集中して聞くことができます。肝心の音質が曇りがちなのが残念ですが、そこはイコライザーを駆使すれば十分聞けるレベルになります。
1万円を切る価格帯で、このノイズ除去性能をもつイヤホンは中々ないと思います。音楽より作業に集中するためにノイズキャンセリングイヤホンを使いたいという場合だとまさにLIFE A2 NCはピッタリです。
Anker Soundcore Life A2 NC(ワイヤレス イヤホン Bluetooth 対応)【完全ワイヤレスイヤホン / Bluetooth5.0対応 / ウルトラノイズキャンセリング / 外音取り込み / IPX5防水規格 / 最大35時間音楽再生 / 専用アプリ対応 / 通話ノイズリダクション / PSE技術基準適合】
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